手づかみ食べが始まる9か月頃になると、握った食べ物をおとしたり、投げたりする行為が見られます。自由に動けるようになって行動範囲が広がる時期で、様々な事に興味を抱くようになるので食事に集中できなくなります。
遊び食べとは?
遊び食べをして、ご飯に集中しないんです。そんなご相談も受けます。けれどこれ、大切な過程なんです。
大人からすれば遊んでいるようにしか見えないかもしれません。
けれど、子どもが食器や食べ物を触ることは、自分の手で確認して学習するという行為であり、一人で上手に食べられるようになるための大切な過程です。
とは言っても、遊び食べをして周囲が汚れるのを毎回片付けることは大変です。汚れても大丈夫なようにあらかじめビニールや新聞紙引くなど予防策をとりましょう。
お腹が空いていないから遊び食べをする
お腹が空いていないため、遊び食べになることもあります。
お腹を空かせて食事の時間を迎える3つのポイントを紹介します。
①生活リズムを整える
大人に疲れて子どもも夜型生活になっていないか確認します。
夜は遅くとも21時までには寝かしつけ、朝8時までには朝食を食べる習慣を付けます。
②食べる間隔は2時間空ける
決まった時間に食事をしていない、子どもが欲しがる時におやつを与えるなど、食事の間隔が不規則にならないよう、食事やおやつの時間は2~3時間空けましょう。
③外で身体を使って遊ぶ
テレビの視聴時間や昼寝の時間が長く、家の中ばかりで遊んでいるとお腹は空きません。
散歩や公園に遊びに行くなどして、外で身体を使って遊ばせます。
食事と遊びの「けじめ」をつける
遊び気分のまま食卓につくと、食べ物をおもちゃにして遊んでしまいがちです。食事に誘う時は、遊びの区切りがついたところで声掛けするのがベストです。
なかなか実際上手くはいかないかもしれませんが、子どもはいつも同じことをするのを好みます。
食事をするまでの一連の流れを作るようにすれば、遊びから食事に自然と気持ちが切り替わるようになります。保育園などではこの流れが自然に出来ていますので、保育園では食べるのに……という現象が起きる子どもがいます!
また食事が始まったら子どもの気が散らないように出来るだけ立ち歩かないようにしましょう。
ステップ① おもちゃを片付ける
遊びの区切りがついたところで、子どもを食事に誘いましょう。一緒に片づけをして食事へ。
ステップ② 手を綺麗にする
手を綺麗にする習慣をつけましょう。清潔さを保つしつけにも繋がります。
ステップ③ エプロンを付ける
必要な月齢の子には、数枚準備しておきましょう。子供に選ばせるのもOKです。
ステップ④ ランチョンマットを敷く
もしくはお盆でも◎。お気に入りのキャラクターなど、今から食事だという、気持ちを切り替える道具として使いましょう。
ステップ⑤ いただきます
用意が出来たら大人と一緒に「いただきます」のあいさつを。
食事の時間は20〜30分を目安に
遊び食べが始まっても、大人が「できるだけたくさん食べてほしい」と粘ってしまうと、食事を終えるのに時間が掛かってしまいます。
遊び食べが始まったら、まずは子どもが食べ物に集中できるような言葉かけをしましょう。それでも遊ぶようならば無理に食べさせようとせず、「ごちそうさま」の挨拶をしてさりげなく片付けます。
特に幼児期の集中力は年齢+5分程度と言われています。嫌いなものを食べさせる駆け引きも、まだ月齢が小さいを難しいです。
食べさせたい気持ちや、食べないことを許したら……と色々と葛藤があると思います。理解力や意思疎通が出来るようになれば、またアプローチの仕方も変わってきますので、極端に食事時間が長くなるのは避けましょう。
好き嫌いについてはこちらを参考にして下さい。